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書き方ガイド(デット・エクイティ・スワップ)

VC・投資家出資

 債務超過で悩む企業を支援:DES(デット・エクイティ・スワップ)
   ポイントは信頼される事業計画書の作成!

  (目次)
1.債務超過を解消するには
2.バランスシートの改善手法「DES」
3.DESのメリット、デメリット
4.DESの税務上の問題
5.カギとなる事業計画書の作成

1.債務超過を解消するには

  2023年1月の 「実質無利子・無担保融資(ゼロ・ゼロ融資)」を利用した後の倒産は、48件
 (前年同月比500.0%増)でした。1月の48件は前年同月の6倍で、2022年8月から6カ月連続で40件
 を上回り、2020年7月からの累計は633件に達しています。最長3年の利子補給も順次終了する春以
 降、「ゼロ・ゼロ融資後」倒産はさらに増勢ピッチが強まることが懸念されています。
    (「ゼロ・ゼロ融資後倒産状況」 ㈱東京商工リサーチ 2023.02.08)
  継続的な過剰債務の状態から債務超過を経て倒産にいたるケースが多く、この状態をいかに解決
 していくかが、現在大きな課題となっています。
 因みに「債務超過」とは、「負債の総額が資産の総額を上回っている状態」を言い、「過剰債務」
 とは「企業の収益や資産に比べ適正な水準を超過している借入金など」のことを言います。
 (※債務超過になってもすぐに倒産するわけではありません)

  債務超過の状態が続くと、銀行融資が受けられなくなったりして倒産につながりますので、早急に
 解消する必要があります。
  もちろん、業務の改善により利益を上げ黒字経営を継続することが最良ですが、その他の方法とし
 ては、DES(デット・エクイティ・スワップ)・資産売却・増資・会社更生法適用などがありま
 す。なかでもDESについては、債務を資本に振り替えることで債務が減少するという当該企業にと
 っては大変メリットの大きい再建手法となっています。

2.バランスシートの改善手法「DES」

  負債返済が困難な会社が解決に用いられる手法である「デット・エクイティ・スワップ(Debt
 Equity Swap=DES)」。
 DESは、経営状況の厳しい(負債の返済が困難な状態にある)会社が財務体質の改善を行うために
 用いられる手法で、デット (Debt=負債)とエクイティ(Equity=資本)をスワップ(交換)する
 という取引で、「債務の株式化」「債務の資本化」と表現されることもあります。
  つまり、債権者が持つ金銭債権を、債務者企業の株式に振り替える(現物出資)ことで、債務者
 企業は財務内容の改善を図り事業再生を実現する
ことができる手法です。
 債権者は貸付金を回収できなくなる代わりに、株主として債務者企業の経営に関与できたり、配当金
 によるインカムゲインや起業価値が増大した段階で株式売却によるキャピタルゲインを得ることがで
 きるようになります。

3.DESのメリット、デメリット

  以下の表にあるとおり、DESは財務状況さえ改善されれば収益を上げられる経営体質の会社に
 特に有効な手法といえます。

4.DESの手続き方法と税務上の問題

 1)DESの手続き方法
  ①現物出資型(通常のDES)
   現物出資型とは、借入金などの債権を出資とみなして株式を交付する方法で一般的なDESの方法
   です。
  ②金銭出資(現金振込)型
   債権者が債務者企業の増資の求めに応じて現金を払い込む方法で、擬似DESとも呼ばれます。

  ※役員借入金の存在により債務超過に陥っている企業は、金融機関等からの企業評価低下や相続税
   負担の増加といったデメリットがあります。この場合、役員借入金のDESは非常に有用な手段
   で、帳簿上の債務額を減額できますし相続税負担を軽減させることも可能になります。

 2)DESの税務上の問題
  ①適格現物出資と非適格現物出資
    DESが完全支配関係の親子会社間で行われる場合は適格現物出資となり、この場合は債務消滅
   益が発生しないので課税されません。
   DESが金融機関などの完全支配関係ではない法人間で行われる場合は、非適格現物出資非適格現
   物出資となり債務消滅益が発生して課税対象となるので別途節税対策が必要となります。
  ②資本金
    DESの増資によって資本金が1億円を超えると、中小企業の特例が適用されなくなり、交際費
   の定額控除や欠損金の繰越還付などの恩恵を受けられなくなります。
  ③株主間の贈与
    DESで債務を資本金に振り替える際に株価が上昇したりすると、みなし贈与とされて株価上昇
   分に対応する贈与税が課せられることがあります。現物出資を公正な時価で行えば正当な増資と
   みなされます。

5.カギとなる事業計画書の作成

  DESによる財務内容の改善策を選んだ場合、既存株主や債権者がその事業内容と将来性を判断
 する材料として、決算書やその他の経営状態を確認する多数の書類に加えて、事業計画書が大きな役
 割を果たします。
  債権者側としても、インカムゲイン(配当収益)・キャピタルゲイン(売買差益)等の期待と同時
 に対象会社健全育成も大きな目的の一つです。債務者側企業の今後の事業計画がDES実行に値する
 信頼ある内容でなければ、出資することは難しくなります。
  まさに資金調達の決め手は「信頼され、実現性のある事業計画書」にあるといえるでしょう。

 事業計画書の書き方については、当ブログ内に詳細な内容の記事がありますので、以下のページ
  をご参照下さい。
-事業計画書の書き方&活用- (基本知識)

  事業計画書の作成は経営者自ら行うのが基本ですが、メリット・デメリットの混在するDESと
 いう特殊な資金調達・財務改善の目的に沿うような事業計画書を作成することは、思った以上に大変
 困難な作業となります。
  株主・債権者に対して納得性・説得性のある内容にし、DES実行にまで進めていくには、やはり
 それなりの経験とテクニックが必要となります。必要に応じて外部の事業計画書作成の専門家(コン
 サルタント)を活用することも債務超過解消の早道といえるでしょう。

 当バルクアップコンサルティング社は、全員が日本及び世界のトップコンサルティングファームで
  経験を積んだトップコンサルタントであり真のプロフェッショナル集団です。資金調達における事
  業計画書の作成や事業展開にお悩みの場合は是非一度ご相談下さい。

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