【事業計画書の重要性を専門家が解説】-銀行融資成功のための事業計画書の書き方と作成代行-

銀行融資

  銀行融資は、中小企業が成長や安定経営に必要な資金を調達する主要な手段の一
 つです。しかし、厳しい審査基準や競争が激化している現状では、事業計画書の質
 が銀行融資の成否に大きく影響します。
  銀行融資の審査は説得力と実現性のある事業計画書の作成がカギを握ります。銀
 行融資を確実に獲得するための書き方と融資実績豊富なプロが行う事業計画書作成
 代行について解説します。

  (目次)
1.銀行融資の状況
2.間接金融の役割
3.自社の現状把握と財務分析
4.銀行融資審査における大事なポイント
5.事業計画書の重要性
6.事業計画書作成代行のメリット

1.銀行融資の状況

  2023年4月末における全国銀行の貸出金残高は565兆8952億円で、
 前月末比増減なし、前年同月末比では4.3%増でした。前年同月末比は年度初めから
 連続して増加になっています。
(出典:全国銀行協会「全国銀行 預金・貸出金速報(2023.4月末)」2023.5.10発表)
https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/stats/month1_01/yokashi03833.pdf

  これはコロナ禍で急増した運転資金などの融資の返済が進んだ一方、ウクライナ
 危機に伴う原油(資源・エネルギー)高やポストコロナ/ウィズコロナ対策などに
 備えた資金需要が少しずつ増えていたからのようです。

 近年、金融環境は大きな変化を経験しています。その中でも銀行融資の風景も変わ
 りつつあります。金利が長期にわたって低水準にとどまる中、銀行は収益源の確保
 とリスク管理のバランスを取る必要があります。
 この結果、銀行は融資対象企業の選定にあたり、より厳格な審査を行っています。
  特に、融資申請者の信用力評価やビジネスモデルの健全性・将来性を評価するた
 めに、事業計画書は重要な役割を果たします。

  その中で、新規事業や中小企業は、事業計画書の作成が銀行融資を受けるための
 ハードルとなることがあります。未だに多くの企業が適切な事業計画書を作成する
 のが難しく、その結果として融資が難しくなっているのです。
 また、金融庁は企業の健全な成長を支援するため、銀行に対し、企業の資本政策や
 成長戦略など、中長期的な視点から融資審査を行うよう指導しています。この動き
 は、事業計画書の内容がより重要になる一因ともなっています。

2.間接金融の役割

  コロナ関連融資では、金融機関が調達した資金を貸し出す「間接金融」が企業の
 資金繰りを支え、倒産回避などに威力を発揮しました。
 しかし、間接金融の収益源である利ざやが大きく縮小したため、大手銀行を中心に
 利益を稼ぐビジネスは、かつての間接金融から市場での調達・運用を柱とした直接
 金融に移行しつつあります。

 しかし、コロナ融資の利用率が5割を超えているような状況の中小企業にとっては、
 金融機関による間接金融は事業を継続するための最後の拠り所とも言えます。「経済
 活動の血液」を担う間接金融の役割は依然として大きいものとなっています。

  株式や社債の発行などにより市場から直接資金を調達する手法(直接金融)が中
 小企業には利用しにくいこと等がその理由です。
 従って、今ある課題・問題点を解決することにより、銀行融資による資金調達をい
 かに迅速に進めるかが事業再生・再構築の近道といえるでしょう。
  その為には、説得力と実現性のある事業計画書の作成が必須となります。

3.自社の現状把握と財務分析

  銀行融資による資金調達を進めていくにあたり最も重要なことは、現在の経営
 状況を客観的にかつ正確に把握することです。
 今後、融資審査はさらに厳しくなることが予想されますが、正確な現状把握と財務
 分析をしたうえで実現性のある事業計画を作成することで、各資金調達申請の承認
 ・採択の可能性がかなり高まることになります。
 
  財務分析は、貸借対照表や損益計算書等の財務諸表から、会社の収益性・安全性
 ・生産性・成長性を分析することです。企業の現状や経営における問題点を把握、
 将来予測をすることが可能です。
 現在の経営状況を把握するためには事実の確認と検証が必須になります。
  ・売上と利益等各数値目標には必ずデータに基づいた根拠があること
  ・決算書・試算表・資金繰り表・返済予定表等は3期分を分析し特徴を把握する
   こと
  ・売上と利益のバランスが良いこと(特に利益は必ず返済額より多いこと)
  ・役員報酬/人件費が妥当であること
  ・人件費以外の経費にもムダがないこと
  ・資金計画は綿密に作成すること(返済計画と矛盾しないこと)
  など
  ※これらの作業は、やはり融資や財務に詳しい税理士・公認会計士や専門コンサ
   ルタントに依頼して行うことが確実に遂行できると思われます。
   できれば、これを機会にCFO(Chief Financial Officer=「最高財務責任者」)
   を設置(社内昇格又は専門の外部コンサルタント)することが望まれます。

4.銀行融資審査における大事なポイント

  各銀行の方針・融資目的・融資種類・経済情勢全般等により、銀行の融資審査時
 の見るポイントは変わってきますが、一般的には次のような項目を融資実行可否の
 判断基準としています。
 1)融資基本項目の確認
   以下の項目について、融資希望内容に妥当性があるか確認します。
   ・必要金額、資金使途(運転/設備)、返済期間、金利、担保、保証人の有無、
    返済財源(資金繰り表) など
 2)定量評価(財務状況)
   財務諸表(決算書・試算表・資金繰り表・借入一覧表 等)の数値に基づき、
   ・安定性(流動比率、自己資本比率 等)
   ・収益性(利益率、当期純利益額 等)
   ・成長性(売上増加率、経常利益増加率 等)
   ・返済能力(キャッシュフロー、債務償還年数 等)
   といった指標が決定されます。
   融資審査においては最も重要な評価ポイントとなります。
 3)定性評価
   決算書等では表れない要素を評価します。
   ・経営者の能力
   ・市場の将来性
   ・実現性のある事業計画(事業の健全性) など
    数字には表せない項目も多く適切な評価を得ることは難しいですが、客観的
    に納得性・実現性のある「事業計画書」を作成することで、融資審査を有利
    に進めることができます。
 4)保全状況
   返済が不可能となった時の回収方法を確認します。
   ・信用保証協会、保証会社、担保、連帯保証人  など

5.事業計画書の重要性

  上述したとおり、銀行が融資するのは「利息をつけて返済できる」評価をした企
 業です。つまり、今後成長が期待できる企業ということです。
 融資審査時の重要ポイントである決算書ですが、あくまで過去の実績でしかありま
 せん。決算書の内容が多少見劣りすることがある場合でも、定性評価のひとつであ
 る「事業計画書」の内容が良ければ、融資審査での印象を良くすることができます。

  事業計画書とは、「会社の経営理念・事業方針を明確にし、今後の事業推進計画
 ・数値目標(収益見込)・各組織及び各個人のやるべきこと等を可視化し、社内及
 び社外に説明するための書類」です。
  つまり、「事業計画書」には未来の事業方向性・業績予測(収益見込)が描かれ
 ています。銀行としても貸出金回収の目論見と取引会社育成の使命があります。まさ
 に融資の決め手は「実現性のある事業計画書」にあるといえるでしょう。

6.事業計画書作成代行のメリット

  事業計画書を自分で作成するのではなく、作成代行を利用するメリットについて
 考えてみましょう。まず、プロが作成する事業計画書は、銀行の要求に応えるため
 の正確なフォーマットと内容を持っています。そのため、作成代行を利用すること
 で、銀行が求める高品質な事業計画書を迅速に作成することが可能です。また、経
 験豊富なプロフェッショナルによる作成代行は、ビジネスの特性を適切に理解し、
 その魅力を最大限に引き出す事業計画書を作成します。

  融資審査が厳しくなっている銀行の融資担当者を納得させるような事業計画書を
 作成することは大変困難な作業で、それなりの経験と知識及びテクニックが必要と
 なります。
 上述のように、外部の事業計画書作成の専門家(コンサルタント)を活用すること
 も銀行融資実現の早道といえるでしょう。

事業計画書の書き方及び作成代行を利用するメリットについては、当ブログ内
 に参考となる記事がありますので、以下のページをご参照下さい。
  →  【成長戦略のカギ】事業計画書の書き方と資金調達への活用法

当バルクアップコンサルティング社は、全員が日本及び世界のトップコンサル
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