中小企業基盤整備機構(中小機構) 幅広い支援制度の活用は、事業計画書の作成から!

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国の中小企業政策の中核的な実施機関を紹介

コロナ禍・ウクライナ危機・ビジネスモデルの急激な変化などにより、事業環境の悪化した中小企業が増えてきています。
そんな中小企業の事業再生・再構築を支援する中小企業基盤整備機構(中小機構)の諸施策をまとめてみました。

中小機構は、国の中小企業政策の中核的な実施機関として、起業・創業期から成長期、成熟期に至るまで、企業の成長ステージに合わせた幅広い支援メニューを提供しています。地域の自治体や支援機関、国内外の他の政府系機関と連携しながら中小企業の成長をサポートしている機関です。

1.中小機構と支援ネットワーク

(出典:中小企業基盤整備機構 「中小機構と支援ネットワーク」
https://www.smrj.go.jp/org/about/network/index.html)

2.各支援内容概要

1)企業の成長ステージ毎の支援内容

(1)起業・創業期
 ①インキュベーション事業
起業および事業の創出をサポートするサービス・活動であるインキュベーション事業を、国内最大級となる全国29か所で展開。
オフィス・ラボ・工場など、ニーズに合わせた事業スペースを提供する「ハード」と、インキュベーションマネージャー(IM)と呼ばれる常駐の専門家が成長・事業化を支援する「ソフト」(経営相談、産学官連携やネットワーク構築のサポート等)の両面で、新しいビジネスへの挑戦を応援。
② アクセラレーション(FASTAR)
IPOやM&A等を視野に、成長志向のベンチャー・中小企業に対して、資金調達や事業提携に向けた成長加速化を支援。
  ③企業支援ファンド
設立5年未満の、創業または成長初期段階のベンチャー企業を、ファンドからの株式取得等による資金提供やファンドの運営者による経営支援を通じて支援。
  ④TIP*S/BusiNest
TIP*S: 新事業展開や起業、地域活性化に関心のある方が集い、様々な「想い」や「アイデア」をイベントやワークショップを通じて共有する、ビジネス創発拠点。
BusiNest: オフィス機能に加え、常駐する専門家のアドバイスやセミナーも受けられる、創業支援施設。
  ⑤新事業創出
地域資源を活用した「地域資源活用」、中小企業と農林漁業者が連携する「農商工連携」、異分野の中小企業が連携する「新連携」。計画づくりから事業化まで、中小企業の新事業展開をサポート。
  ⑥JapanVenyureAwards(表彰制度)
革新的かつ潜在成長力の高い事業や、社会的課題を解決に導く事業を行う、志の高いベンチャー企業の経営者を称える表彰制度。
  ⑦起業ライダーマモル
起業を目指す人が、24時間365日LINEで起業相談ができる、AIを活用した無料のサービス。

 (2)成長期
  ①設備投資向け融資(高度化事業)
都道府県とともに設備資金を融資し、アドバイスで計画もサポート。
  ②生産性向上(生産性革命推進事業)
中小企業・小規模事業者が直面する人手不足等に加え 、働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入などの課題に対し、設備投資やIT導入、販路開拓等を通じた生産性向上を支援。
  ③IT・デジタル化
・ITプラットフォーム「ここからアプリ」
経営や業務の効率化に役立つビジネス用アプリの検索等ができる「ここからア プリ」を運営 。
・IT経営簡易診断
全体最適の視点から、経営課題・業務課題を整理・見える化し、IT活用(顧客対応・営業支援業務等のフロント業務、総務・会計・人事、労務、在庫、物流 等のバ ックオフィス業務)の可能性を提案。
  ④販路開拓(マッチング・Eコマース)
展示会や商談会などのリアルな支援に、インターネットを活用したバーチャルな支援を組み合わせ、中小企業の販路開拓を効果的に後押し。さらに、eコマースを活用した国内外の販路拡大もサポート。

  ・中小企業総合展(新価値創造展)
中小企業が自ら開発した製品、技術、サービスを展示し、販路開拓、市場創出、業務提携といったビジネスマッチングを促進。
  ・オンライン・マッチング 「J-GoodTech」
日本の中小企業と国内外企業をつなぐ「J-GoodTech(ジェグテック)」など、恒常的かつ効率的なビジネス・マッチングを可能にするオンライン・マッチングのプラットフォームを通じて、成長機会創出を図る。
  ・Eコマース活用支援
急激に拡大するEコマース(電子商取引/EC)市場を見据え、ECに取り組む中小企業に対して、ECを活用した国内・海外向けの販路拡大を支援。
  ⑤海外展開
現地調査やビジネス・マッチング、専門家によるアドバイスなど、計画初期の段階から進出後にいたるまで幅広いメニューで中小企業の海外展開をサポート。
  ⑥専門家派遣
経営課題の解決に取り組む中小企業に専門家を派遣し、アドバイスを実施。
  ⑦ものづくり支援
ものづくり中小企業を対象に、専門家による技術開発などに関する助言や 、中小ものづくり高度化の認定申請、戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)の提案申請に関する相談に対応。
  ⑧新事業の創出
地域資源の活用や異なる事業分野の企業との連携を通じて、新たな商品やサービスを創出し、さらなる成長を目指す中小企業をバックアップ。

 (3)成熟期
①事業承継・引継ぎ支援
全国47都道府県に展開する事業承継・引継ぎ支援センターの全国本部として、第3者承継(引継ぎ)に向けた取り組みをサポート。さらに、全国の中小機構の拠点に事業承継コーディネーターを配置し、地域の事業承継に向けた取り組みをバックアップ。経営者や支援機関向けのセミナーに加え、後継者育成のための長期研修も実施。
②経営改善・事業再生
「中小企業再生支援全国本部」として、再生ファンドや再生支援機関と連携し、各地の再生支援協議会に対して中小企業再生に向けての様々なサポートを実施。
③中心市街地活性化
専門家派遣や情報提供、セミナーの開催などを通じて、市街地活性化に取り組む組織や団体の「まちづくり」をサポート。
④設備投資支援
経営基盤強化に向けた施設整備などに対して融資や助言を行う他、企業連携支援アドバイザーの派遣も実施。

 (4)ステージ共通
①経営相談
各分野の専門家が電話・インターネット・対面窓口を通じて、無料で経営相談を実施。
②専門家派遣
中小機構には、様々な分野での資格や経験を持つ約3,400名の外部専門家が登録。経営課題に応じて適切な専門家を一定期間派遣し、中小企業の基盤強化をサポート。
③人材育成
経営に関する実践的な研修を提供する中小企業大学校や、経営に役立つ各種セミナーを通じて、中小企業の人材育成をサポート。
④情報提供
中小企業の経営に役立つイベントや補助金、事例などの情報を、様々なツールを介してタイムリーに発信。
⑤資金提供
投資ファンドへの出資を通じて、ベンチャー、中小企業へリスクマネーを提供し、新事業の創出や事業拡大、事業承継、事業再生などを支援。

 2)共済制度
①小規模企業共済制度 (小規模経営者の退職金制度)
②経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)
中小企業の連鎖倒産を防ぐ、国が運営するセーフティネット
③共済チャットポット
共済への疑問を、24時間365日AIが回答

3)震災復興支援
東日本大震災や熊本地震において甚大な被害を受けた被災企業に対し、仮設施設の整備や専門家の無料派遣など、本格的な復興に向けたサポートを実施。

4)新型コロナウィルス感染症に関する支援
①経営相談
中小企業・小規模事業者を対象とした経営相談窓口の設置や支援機関への専門家派遣。
②情報提供
新型コロナウイルスに関する相談窓口や補助金・助成金・融資その他の情報を、中小機構が運営するビジネス支援サイトJ-Net21にて掲載。
③生産性革命推進事業
生産性向上や制度変更えの取組みに対し、設備投資・IT導入、販路開拓等を一体的に支援。
④利子補給
公的金融機関による特別貸付や都道府県制度融資への利子補給により、無利子化を支援。
⑤共済制度
小規模企業共済、経営セーフティ共済の契約者に対し、特例措置の実施。
⑥ファンド出資
投資ファンドへの出資を通じ、事業継承や事業再編・再構築、事業の立て直しを支援。
⑦強靭化対策(感染症含む)
感染症や自然災害への事前対策として、事業継続力強化計画の策定支援や各種情報提供を実施。
⑧その他
高度化事業やインキュベーション事業等の償還・支払猶予や、準備中の事業を掲載。

(出典:中小企業基盤整備機構 「中小機構とは」
https://www.smrj.go.jp/org/about/services/index.html)

3.目的別各種支援制度

以下の目的に合わせて各種支援制度が実施されています。
1) 技術開発に取り組みたい
2) これから創業したい
3) 経営の効率化や革新を図りたい
4) 他の事業者と連携し、新たな取組をしたい
5) 特許権などの知的財産権を活用したい
6) 事業を再生したい
7) 商店街や中心市街地の活性化、物流の効率化を図りたい
8) ITの利活用を行いたい
9) 下請取引の相談やあっせん、官公庁から受注したい
10)金融環境・経営環境の変化に適応した支援を利用したい
11)小規模事業者の支援策を利用したい
12)社員教育・人材育成や新たな従業員を雇用したい

これらの支援制度の詳細及び金融サポート制度全般については、以下の経産省・中小企業庁のページを参照して下さい。

(経産省・中小企業庁 「2022年度版 中小企業施策利用ガイドブック」
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/g_book/2022/download/2022gbookall.pdf)

4.事業計画書の役割

上述のように、様々なビジネス環境の変化で経営状態が厳しくなっている中小企業で事業再生・再構築を目指している場合、国の支援制度は常時いろいろと出てきています。
これらをうまく活用して資金調達を図ることが困難を乗り越える第一歩となります。

そして、どのような資金調達方法を選択しても、事業計画書の作成は必須となります。
政府系機関や民間金融機関に相談する時、あるいは支援の申請手続きをする場合でも必ず自社の現状や将来の展望を的確に説明することとなります。
そんな時のバックボーンとなるのが事業計画書です。
なぜなら、事業計画書とは、「会社の経営理念・事業方針を明確にし、事業再生・再構築を含めた今後の事業推進計画・数値目標(収益見込)・各組織及び各個人のやるべきこと等を可視化し、社内及び社外に説明するための書類」だからです。

事業計画書の作成は経営者自ら行うのが基本ですが、作成作業を短期間に進めていくのは、思った以上に大変な作業となります。事業計画書の作成はそんなに頻繁にあるものではありませんし、対外部に対して納得性・説得性のある内容にするには、やはりそれなりのテクニックが必要となります。
そんな時は、外部の事業計画書作成の専門家(コンサルタント)の活用も一つの方法といえるでしょう。

※事業計画書の作成及び補助金・助成金・支援金申請全般でお困りの場合は、「事業計画書」作成のプロであるバルクアップコンサルティングがお手伝いします。

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