事業計画書の書き方から資金調達方法まで徹底解説します

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中小企業の設備投資を成功に導く!融資を引き出す事業計画書の書き方

中小企業の設備投資を成功に導く!融資を引き出す事業計画書の書き方

中小企業の設備投資を成功に導く!融資を引き出す事業計画書の書き方

この記事はこんな方におすすめ

  • 工場の機械導入やITシステム刷新など、設備投資を検討している中小企業経営者の方
  • 設備投資のための資金調達、特に金融機関からの融資に不安を感じている方
  • 金融機関が納得する事業計画書の書き方や、重要視されるポイントを知りたい方
  • 投資の必要性や効果を、具体的な数字で説得力をもって説明したいと考えている方

サマリー動画(約90秒)

約90秒の動画でこの記事のポイントを解説します。


会社の未来を左右する設備投資、その成否は「事業計画書」が鍵

中小企業が持続的に成長していく上で、生産性向上や新サービス展開のための設備投資は避けて通れない経営判断です。新しい機械の導入、基幹システムの刷新、新規店舗の出店など、その内容は多岐にわたります。

しかし、多くの場合、設備投資には多額の資金が必要となり、自己資金だけでまかなうのは困難です。金融機関からの融資が不可欠となりますが、その際に経営者の頭を悩ませるのが「事業計画書」の存在ではないでしょうか。

「なぜこの投資が必要なのか」「本当に儲かるのか」「貸したお金はきちんと返済されるのか」といった金融機関の疑問に対し、説得力のある答えを示すのが事業計画書の役割です。

本記事では、中小企業が設備投資の資金調達を成功させるために、どのような事業計画書を作成すればよいのか、その役割から具体的な記載項目、そして金融機関が最も重視するポイントまでを、初心者にも分かりやすく解説します。

なぜ設備投資に事業計画書が不可欠なのか?その役割を解説

設備投資における事業計画書は、単に融資を受けるためだけの書類ではありません。大きく分けて「社内に向けた羅針盤」と「社外に向けた信頼の証明書」という2つの重要な役割を持っています。まずは、事業計画書全体の基本を事業計画書の構成とは?資金調達を成功に導く書き方とチェックリストで押さえておくと、理解がより深まるでしょう。

目的を明確化し、社内の意思を統一する「羅針盤」

事業計画書を作成するプロセスは、投資の目的、期待される効果、潜在的なリスクなどを言語化し、客観的に評価する絶好の機会です。「なぜ今、この投資を行うのか」を突き詰めて考えることで、経営判断のブレを防ぎます。

さらに、完成した計画書は、従業員や関係者に対して会社の進むべき方向性を示す「羅針盤」となります。全社でビジョンを共有することで、設備導入後のスムーズな運用や、目標達成に向けた一体感の醸成にも繋がるのです。

金融機関・投資家に対する「信頼の証明書」

金融機関が融資を判断する際、最も知りたいのは「この事業は将来性があり、貸したお金をきちんと回収できるか」という点です。事業計画書は、その問いに対する具体的な回答であり、経営者のビジョンや返済能力を証明するための「信頼の証明書」と言えます。

金融機関は、主に以下のポイントを厳しくチェックします。

  • 投資の妥当性:
    なぜ「他の設備ではなく、その設備」に、「他のタイミングではなく、今」投資する必要があるのか。
  • 収益性:
    その投資によって、どれだけの売上や利益の増加が見込めるのか。具体的な根拠はあるか。
  • 返済能力:
    増加した利益(キャッシュフロー)から、借入金を問題なく返済し続けられるか。
  • 経営者のビジョンと覚悟:
    経営者がこの投資にかける情熱や、事業環境をどれだけ深く理解しているか。

これらのポイントを網羅し、客観的なデータに基づいて論理的に説明することが、融資審査を通過する上で極めて重要です。詳しくは金融機関が見ているポイントは?事業計画書で融資審査を突破するコツでも解説していますので、参考にしてください。

設備投資の事業計画書で問われる「3つの具体性」

では、具体的にどのような項目を盛り込めば、説得力のある事業計画書になるのでしょうか。特に重要なのは「投資目的」「投資効果」「投資回収」の3つの具体性です。

1. 投資目的と将来効果の明示(なぜ投資するのか)

事業計画の冒頭で、なぜこの設備投資が必要なのかを明確に示します。「機械が古くなったから」といった漠然とした理由ではなく、現状の具体的な課題と、投資によってそれがどう解決され、どのような未来が描けるのかをストーリーとして語ることが重要です。

記載例

  • 現状の課題:
    「既存のA機械は老朽化が進み、生産能力が月産1,000個にとどまっている。また、故障頻度が高く、毎月の修理コストが5万円発生している。」
  • 投資による解決策:
    「最新のB機械を導入することで、生産能力が月産1,500個に向上。故障リスクも低減し、修理コストがゼロになる。」
  • 将来の展望:
    「増産体制を活かし、新規顧客X社との取引を開始。3年後には売上を20%向上させる。」

2. 投資額・回収期間・償却スケジュールの具体化(いくらかかり、どう返すのか)

次に、投資に必要な資金の内訳と、その資金をどのように回収していくのかを数字で示します。金融機関は、投資の「リターン」と「リスク」を定量的に把握したいと考えています。

項目 内容
設備投資額 機械本体価格:1,000万円
設置費用:100万円
合計:1,100万円
資金調達計画 自己資金:300万円
借入希望額:800万円
投資回収期間 800万円 ÷ 年間キャッシュフロー増加額200万円 = 4年
減価償却 法定耐用年数:8年
年間減価償却費:125万円(定額法の場合)

特に、売上や利益の予測については、希望的観測ではなく、しっかりとした根拠に基づいた数字を示す必要があります。どうすれば事業計画書における「実現可能性」の示し方|根拠ある数字の作り方とはが伝わるかを意識することが大切です。

3. 事業計画書における資金繰りへの影響(会社のお金は回るのか)

設備投資は、会社の資金繰りに大きな影響を与えます。金融機関が最も懸念するのは、投資によって資金繰りが悪化し、返済が滞ることです。そのため、投資後の資金繰りがどのように変化し、それでも問題なく事業が継続できることを示すセクションは非常に重要です。

運転資金とのバランス

見落としがちなのが、設備投資に伴う運転資金の増加です。例えば、生産量が1.5倍になれば、仕入れる原材料の量も増えます。売上が増えれば、売掛金も増加します。これらの「運転資金の増加分」も考慮した上で資金計画を立てないと、黒字なのに資金がショートする「黒字倒産」のリスクを高めてしまいます。

返済計画との整合性

返済計画は、事業の収益予測と密接に連携している必要があります。金融機関は、「税引後利益+減価償却費」で算出される返済原資が、年間の返済額を安定的に上回っているかをチェックします。

返済計画の比較表
項目 良い計画 悪い計画
税引後利益 500万円 200万円
減価償却費 200万円 200万円
返済原資 合計 700万円 400万円
年間元利返済額 500万円 500万円
評価 ◎ 余裕があり、安定的 × 返済原資が不足

このように、無理のない返済が可能であることを明確な数字で示すことが、信頼獲得の鍵となります。損益計算書(PL)だけでなく、貸借対照表(BS)やキャッシュフロー計算書(CF)への影響も踏まえた計画を示すことで、より説得力が増します。財務諸表の基本については、財務3表とは?PL・BS・CFの基礎と事業計画書への活かし方をわかりやすく解説を参考にすると良いでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q1. 設備投資の際、自己資金はどれくらい必要ですか?

A. 一概には言えませんが、一般的には投資総額の2〜3割程度の自己資金を用意することが望ましいとされています。自己資金の比率が高いほど、金融機関からの信頼度は増し、審査上有利に働く傾向があります。全額借入に頼る計画は、事業へのコミットメントを疑われ、審査が厳しくなる可能性があります。

Q2. 赤字決算だと設備投資の融資は不可能ですか?

A. 必ずしも不可能ではありません。赤字の理由(一時的な要因か、構造的な問題か)と、今回の設備投資によってどのように黒字転換できるのかを、事業計画書で合理的に説明できれば、融資を受けられる可能性はあります。「なぜ赤字なのか」「投資によってどう改善するのか」のストーリーが重要になります。

Q3. 事業計画書の作成は専門家に依頼すべきですか?

A. ご自身で作成することも可能ですが、専門的な知見が必要なため、時間と労力がかかります。もし、作成に不安があったり、より質の高い計画書で資金調達の成功確率を上げたい場合は、専門家に依頼するのも有効な選択肢です。客観的な視点からのアドバイスや、金融機関向けの資料作成ノウハウを活用できます。

専門家の視点を活用するという選択肢

ここまで見てきたように、融資を引き出すための事業計画書作成には、財務や会計に関する専門的な知識が求められます。日々の経営で多忙な経営者が、独力で質の高い計画書を完成させるのは容易ではないかもしれません。

そのような場合、資金調達や事業計画書作成を専門とするコンサルティング会社のサポートを受けるのも一つの有効な手段です。こうした専門家は、数多くの企業の資金調達を支援してきた実績から、金融機関がどのような点を評価し、どのような説明を求めているかを熟知しています。

例えば、中小企業やベンチャー企業の支援に特化しているコンサルティング会社の中には、バルクアップコンサルティング株式会社のように、年間260社もの事業計画書作成実績を持つ企業も存在します。同社は、財務の専門家の視点から、ビジネスモデルの妥当性や将来の収益性を客観的に分析し、金融機関を納得させる実現可能性の高い計画策定を支援しているのが特徴です。

自社だけで悩まず、外部の専門知識をうまく活用することが、結果的に資金調達成功への近道となるケースも少なくありません。

まとめ

設備投資の成否は、企業の将来を大きく左右します。そして、その資金調達の鍵を握るのが、説得力のある事業計画書です。

事業計画書は、単なる作文ではなく、「なぜこの投資が必要で、それによってどう収益を伸ばし、借入金を返済していくのか」という一貫したストーリーを、客観的なデータと具体的な数字で示すための設計図です。

今回ご紹介したポイントを押さえ、金融機関という読み手を意識した計画書を作成することが、希望額の融資を引き出し、企業の次なる成長ステージへの扉を開くことに繋がります。この記事が、あなたの会社の未来を切り拓く一助となれば幸いです。

専門家のサポートにご興味のある方は、各社のサービス内容をご確認ください。

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代表プロフィール画像

執筆者:佐藤 宏樹(BulkUp Group, CEO)

バルクアップグループ3社の経営を担う、バルクアップコンサルティング株式会社 代表取締役社長。京都大学MBA。2013年に日本公認会計士試験および米国公認会計士試験(USCPA)に合格。三菱UFJ銀行にて法人営業を経験した後、PwCの事業再生アドバイザリーチームにて不採算事業の再建・資金繰り改善支援に従事。その後、独立。現在は事業計画書作成支援・資金調達アドバイス・小規模M&AのFA・DD業務などを手掛け、財務・法務・ITを横断したハンズオン支援を提供している。25以上の金融機関と連携。

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