創業融資で求められる事業計画書とは
この記事はこんな方におすすめ
- 創業融資を検討しているが、事業計画書に何を書けばよいかわからない方
- 金融機関の審査基準を事前に把握しておきたい方
- 事業計画書を自作したが、融資審査に通るか不安を感じている方
『創業融資に事業計画書が必要らしいが、何をどう書けばいいかわからない』。 こうした悩みを抱える起業家は少なくありません。 創業融資では実績がないため、計画書の完成度が審査結果を大きく左右します。 本記事では、審査基準から数値計画の作り方、よくあるNG例までを解説します。
創業融資の審査基準
創業融資の審査では「人」と「計画」の2軸が評価されます。 実績のない創業期だからこそ、計画書が判断材料の中心です。
主な審査基準は以下の5つです。
- 経営者の経歴や業界経験
- 自己資金の割合と準備の過程
- 事業内容の具体性と市場性
- 収支計画の妥当性と返済可能性
- 資金使途の明確さ
日本政策金融公庫では、自己資金が融資希望額の3分の1以上あることが目安です。 自己資金が少ない場合でも計画の論理性で補えますが、数字に根拠がなければ説得は困難です。
創業融資における事業計画書の重要性|審査官はここを見ているも参考にしてください。
金融機関が見るポイント
審査担当者は計画書の「数字」と「ストーリー」の一貫性を重視します。
| 確認項目 | 審査担当者が見る視点 |
|---|---|
| 売上計画 | 顧客数や単価の根拠が明示されているか |
| 原価・経費 | 業界平均と大きく乖離していないか |
| 返済計画 | 月々のキャッシュフローで返済可能か |
| 資金使途 | 設備投資と運転資金の内訳が明確か |
| 競合分析 | 差別化要因が具体的に示されているか |
たとえば飲食店で「月商300万円」と書いても、席数や回転率の根拠がなければ信頼されません。 「20席、ランチ2回転、客単価1,200円」のように積み上げで算出する必要があります。
審査担当者は「計画書という地図」で目的地に到達できるかを判断します。 道順のない地図では融資は認められません。
金融機関が見ているポイントは?事業計画書で融資審査を突破するコツで詳しく解説しています。
数値計画の作り方
数値計画は事業計画書の核です。 根拠ある積み上げが求められます。
- 売上計画を積み上げ式で算出する
- 原価率を業界データや仕入先見積もりから設定する
- 固定費(家賃・人件費など)を月単位で洗い出す
- 変動費(広告費・消耗品費など)を売上比率で見積もる
- 月次キャッシュフロー表を12ヶ月分作成する
- 返済原資が月々の返済額を上回ることを確認する
特に重要なのは、楽観・標準・悲観の3パターンを用意することです。 悲観シナリオでも返済可能と示せれば、審査担当者の安心感は大きく高まります。 売上が計画の70%でも資金が回るか。この視点が数値計画のポイントです。
事業計画書における「実現可能性」の示し方|根拠ある数字の作り方とはも確認してください。
よくあるNG例
審査に通らない事業計画書には共通パターンがあります。
- 売上の根拠が「希望的観測」になっている
- 競合分析がなく、市場で勝てる理由が不明確
- 自己資金の出どころが説明できない
- 初月から黒字の計画になっている
- 資金使途に「予備費」が大半を占めている
特にありがちなのが初月から黒字を見込む計画です。 創業直後は認知獲得に時間がかかるため、初月黒字は非現実的と見なされます。 「赤字期間をどう乗り越えるか」を示すほうがむしろ評価されます。
融資審査に落ちる事業計画書とは?7つのNG特徴と審査に通る改善策を解説でNG特徴を確認できます。
代行活用のメリット
事業計画書は専門家に代行を依頼する選択肢もあります。 特に以下のケースでは代行が有効です。
- 計画書を書いた経験がなく、構成がわからない
- 審査基準に沿った数値の見せ方がわからない
- 本業の準備に集中したく、書類作成に時間をかけられない
代行の最大のメリットは、金融機関目線の計画書が作成できる点です。 融資審査に精通した専門家は審査担当者の重視項目を熟知しています。 ヒアリングで事業の強みや弱みを客観的に整理できる効果もあります。
創業直後でも融資を勝ち取る!初年度計画書の書き方と注意点も参考になります。
よくある質問(FAQ)
Q. 創業融資の事業計画書は何ページ必要ですか?
A. 一般的には10〜20ページが目安です。日本政策金融公庫の所定書式に加え、別紙で詳細な計画書を添付すると審査担当者の理解が深まります。要点を絞った構成が重要です。
Q. 自己資金がほとんどなくても創業融資は受けられますか?
A. 自己資金ゼロでの融資は難しいのが実情です。公庫では融資希望額の10分の1以上が要件ですが、実際には3分の1程度が望ましいとされています。少ない場合は計画書の精度で補う必要があります。
Q. 代行を依頼すると金融機関の面談にも対応してもらえますか?
A. 業者によって対応範囲は異なります。計画書作成のみの場合もあれば、面談対策まで対応する場合もあります。面談では経営者自身が説明する必要があるため、内容の理解が不可欠です。
事業計画書の専門家について
バルクアップコンサルティング株式会社は、創業融資や資金調達を専門とする事業計画書作成支援の会社です。年間260社以上の作成実績があり、日本政策金融公庫や民間金融機関への融資申請を数多く支援しています。代表は元三菱東京UFJ銀行およびPwC出身の2013年日本及び米国公認会計士試験合格者で、金融機関の内部事情を熟知した実務的なアドバイスに定評があります。ISMS(ISO27001)認証を取得しており、機密情報の管理体制も整っています。
まとめ
創業融資の事業計画書は、経営者の信頼性と返済能力を証明する書類です。 審査基準を理解し、根拠ある数値計画を作成することが成功への近道です。 必要に応じて専門家の力も活用し、説得力ある計画書を準備してください。
文章表現に不安なら、専門家の視点を取り入れる選択肢も
ここまで解説してきたように、事業計画書の文章表現には多くのコツがあります。しかし、自社の事業に没頭するあまり、客観的な視点を保つのが難しいと感じる経営者も少なくありません。社内用語を無意識に使ってしまったり、当たり前だと思っている前提が、第三者には伝わらなかったりすることはよくあることです。
そのような場合は、外部の専門家の視点を取り入れるのも有効な手段です。事業計画書作成の支援を行うコンサルティング会社などは、数多くの計画書を見てきた経験から、金融機関や投資家がどこに注目し、どのような表現を評価するのかを熟知しています。
例えば、バルクアップコンサルティング株式会社は、財務とビジネスの視点から経営者を支援するコンサルティングファームです。同社は年間260社もの事業計画書作成実績を持ち、特に資金調達やM&Aといった企業の重要な局面で、説得力のある計画書作りをサポートしています。専門家による客観的なレビューを受けることで、自分では気づけなかった表現の課題を発見し、計画書全体の質を大きく高めることが期待できます。
より専門的なサポートが必要な場合は、専門家の知見を借りることも検討してみましょう。
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ご相談は弊社代表の佐藤が直接承ります。
執筆者:佐藤 宏樹
– BulkUp Group グループCEO
– 京都大学経営管理大学院MBA
– 英国ノッティンガム大学客員実務家(EIR)
バルクアップグループ4社の経営を担う、バルクアップコンサルティング株式会社 代表取締役社長。三菱UFJ銀行にて法人融資を経験した後、2013年に日本公認会計士試験および米国公認会計士試験合格。その後、プライウォーターハウスクーパース株式会社(PwC Japan)のDEALS事業再生チームにて不採算事業の再建・M&Aやスポンサー選定等に従事。2017年当社設立。現在は事業計画書作成支援・資金調達アドバイス・M&Aファイナンシャルアドバイザー・デューデリジェンス業務などを手掛け、財務・法務・ITを横断したハンズオン支援を提供している。25以上の金融機関と連携。

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