事業計画書の構成と書き方|テンプレートに頼りすぎない「通る」計画書の作り方
この記事はこんな方におすすめ
- これから銀行融資や出資を受けるために事業計画書を作成する必要がある方
- 「事業計画書 テンプレート」で検索したが、具体的な書き方や中身がわからず困っている方
- 自分一人で説得力のある数値計画を作ることに限界を感じている経営者
- プロが作成する事業計画書と、自作のものの違いを知りたい方
資金調達や事業の方向性を定めるために不可欠な「事業計画書」。インターネット上には多くの無料テンプレートが存在しますが、単に枠を埋めるだけでは金融機関や投資家を納得させることは困難です。
本記事では、事業計画書の標準的な構成(テンプレートの骨子)を解説するとともに、審査を通過するために重要な各項目の具体的な書き方を紹介します。また、年間260社以上の支援実績を持つ専門家集団であるバルクアップコンサルティング株式会社の事例も交え、質の高い計画書作成のポイントを紐解きます。
1. 事業計画書の標準的な構成(テンプレートの骨子)
事業計画書には決まった法的形式はありませんが、金融機関や投資家が「見たい」と思う項目は共通しています。一般的に推奨される構成は以下の通りです。まずはこの全体像を把握しましょう。
| 章 | 項目名 | 内容の概要 |
|---|---|---|
| 1 | 会社概要・代表者経歴 | 企業の基本情報と、経営者の資質・実績 |
| 2 | 創業動機・経営理念 | なぜこの事業を行うのかという熱意と目的 |
| 3 | 事業内容(サービス・商品) | 何を、誰に、どのように提供するのか |
| 4 | 市場分析・競合比較 | 市場規模、ターゲット層、競合との差別化要素 |
| 5 | 販売・マーケティング戦略 | どのように顧客を獲得し、売上を立てるか |
| 6 | 人員・組織計画 | 事業を遂行するための体制づくり |
| 7 | 財務計画(収支・資金) | 売上・利益予測、資金繰り、返済計画 |
これらの項目を網羅することで、読み手に対して事業の全体像を論理的に伝えることができます。初めて作成する方は、各項目のつながりを意識することが重要です。
また、作成に使用するツール選びで迷っている場合は、以下の記事も参考にしてください。
Word・Excel・PowerPointの使い分けガイドはこちら
2. 主要項目の具体的な書き方と実例
ここでは、特に審査担当者が重視する主要な項目について、書き方のポイントと実例を解説します。
市場分析の書き方:客観的なデータで裏付ける
「良い商品だから売れるはず」という主観的な主張は、事業計画書では通用しません。市場分析では、客観的なデータを用いて「市場性があること」を証明する必要があります。
- 3C分析の活用: Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の視点で分析します。
- ターゲットの具体化: 「20代女性」だけでなく、「都内在住でオーガニック食品に関心がある20代後半の働く女性」のように具体化します。
書き方のNG例:
「最近ブームになっているので、多くの需要が見込まれます。」
書き方のOK例:
「矢野経済研究所の調査によると、〇〇市場は年平均5%で成長しており、2025年には〇〇億円規模に達すると予測されています。特にターゲット層である30代男性の利用率は前年比120%で推移しており、十分な市場性があります。」
売上・利益計画の作り方:根拠のある数字を積み上げる
財務計画は事業計画書の心臓部です。「目標」としての数字ではなく、「根拠に基づいた予測」としての数字が求められます。
- 売上の分解: 「客単価 × 客数」や「契約数 × 月額利用料」など、計算式に分解して説明します。
- コストの精査: 固定費(家賃、人件費)と変動費(仕入、広告費)を明確に区分します。
- 一貫性: 前述のマーケティング戦略と数値が連動しているかを確認します。
財務計画の作成が不安な方は、基礎となる「財務3表(PL/BS/CF)」の理解を深めることをおすすめします。
財務3表の基礎と事業計画書への活かし方はこちら
資金調達計画の書き方:使途と返済の明確化
いくら必要で、それを何に使い、どうやって返すのかを明確にします。
- 所要資金: 設備資金(内装、機器)と運転資金(人件費、広告費)の内訳。
- 調達方法: 自己資金、親族からの借入、金融機関からの融資、投資などの内訳。
- 返済計画: 生成されるキャッシュフローから無理なく返済できるか。
もし、ここまで読んで「自力で整合性の取れた計画を作るのは難しそうだ」と感じた場合は、無理をせず専門家のサポートを検討するのも一つの戦略です。

3. テンプレート使用の落とし穴と注意点
インターネット上で入手できる無料のテンプレートは便利ですが、そのまま使うことにはリスクも伴います。
よくある失敗パターン
- 空欄を埋めただけで満足してしまう: 形式は整っていても、内容の深堀りが浅くなりがちです。
- 自社の強みが表現しきれない: 汎用的なフォーマットでは、その業界特有の商習慣や独自のビジネスモデルを書ききれないことがあります。
- 数字と文章の整合性が取れない: 自動計算機能などがついていないテンプレートの場合、文章で書いている戦略と、収支計画の数字が矛盾してしまうケースが多々あります。
審査担当者は「熱意」と「論理」の両方を見る
テンプレートは見栄えを整えてくれますが、事業に対する「熱意」や、ビジネスモデルの「論理性」までは補ってくれません。特に融資審査においては、テンプレート通りの記述よりも、経営者自身の言葉で語られるリアリティが重視されます。

4. 質の高い事業計画書作成の選択肢:専門家の活用
自力での作成に行き詰まった場合や、数千万円単位の大型調達を目指す場合は、専門家の支援を受けるのも有効な手段です。ここでは、事業計画書作成支援に強みを持つ「バルクアップコンサルティング株式会社」を例に、専門家活用のメリットを紹介します。
BulkUp Group(バルクアップグループ)の特徴
バルクアップコンサルティング株式会社は、「日本企業に財務の視点を」という理念のもと、財務・技術・法務の3領域を統合した支援を行うコンサルティングファームです。
- 圧倒的な作成実績: 年間260社もの事業計画書作成実績があり、多様な業界・業種の勘所を熟知しています。
- 財務のプロフェッショナル: 公認会計士やMBA保持者を中心とした専門家集団が、単なる代行ではなく、経営者と共に戦略を練り上げます。
- 資金調達への直結: 多数の資金調達事例をベースにしているため、金融機関や投資家が「納得する」ロジック構築に長けています。
専門家に依頼するメリット
自力でテンプレートを埋めるのと比較し、専門家を入れる最大のメリットは「客観的な財務視点」が入ることです。同社のような専門家は、経営者の頭の中にあるビジョンを、第三者が評価可能な「数値」と「ロジック」に変換します。これにより、融資審査の通過率向上だけでなく、経営者自身が事業の解像度を高めることができるという副次効果も期待できます。
5. FAQ(よくある質問)
ここでは、事業計画書の作成に関して初心者からよく寄せられる質問に回答します。
Q1. 事業計画書の作成にはAI(ChatGPTなど)を使ってもいいですか?
A. アイデア出しや文章の推敲には有効ですが、市場データの正確性や数値計画の整合性には課題が残ります。AIが出力した内容をそのまま提出するのではなく、必ず裏付けを取り、自分の言葉にする必要があります。
AI活用による事業計画書作成の限界とコツはこちら
Q2. 創業融資の計画書と通常の事業計画書は何が違いますか?
A. 基本的な構成は似ていますが、創業融資(特に日本政策金融公庫)の場合、実績がないため「創業動機」や「経営者の略歴」「自己資金の根拠」がより厳しく見られます。専用のフォーマットが指定されることも多いです。
創業融資における事業計画書の重要性と審査ポイントはこちら
Q3. 事業計画書は何ページくらい書けばいいですか?
A. 目的によりますが、銀行融資であればA4で5〜10枚程度、要点をまとめたサマリー版と詳細版を用意するのが一般的です。長ければ良いというものではなく、要点が簡潔にまとまっていることが重要です。
6. まとめ
事業計画書は、単なる資金調達のための資料ではなく、事業成功のための羅針盤です。無料のテンプレートは構成を理解するための出発点としては有用ですが、それだけで審査を通過できる魔法のツールではありません。
重要なのは、以下の3点です。
- 標準的な構成を理解し、漏れなく記載すること
- 市場分析や財務計画において、客観的な根拠(ファクト)を示すこと
- 自力での作成が難しい場合は、実績のある専門家の知見を借りること
特に、初めての大型調達やM&Aを伴う複雑な計画の場合は、プロフェッショナルのサポートを得ることで、成功確率を大きく高めることができます。
質の高い事業計画書作成支援や、財務の視点を取り入れた経営サポートに興味がある方は、以下のリンクから専門サービスの情報を確認してみてください。
事業計画書の全体像を学びたい方はこちらの総合ガイドをご覧ください。
文章表現に不安なら、専門家の視点を取り入れる選択肢も
ここまで解説してきたように、事業計画書の文章表現には多くのコツがあります。しかし、自社の事業に没頭するあまり、客観的な視点を保つのが難しいと感じる経営者も少なくありません。社内用語を無意識に使ってしまったり、当たり前だと思っている前提が、第三者には伝わらなかったりすることはよくあることです。
そのような場合は、外部の専門家の視点を取り入れるのも有効な手段です。事業計画書作成の支援を行うコンサルティング会社などは、数多くの計画書を見てきた経験から、金融機関や投資家がどこに注目し、どのような表現を評価するのかを熟知しています。
例えば、バルクアップコンサルティング株式会社は、財務とビジネスの視点から経営者を支援するコンサルティングファームです。同社は年間260社もの事業計画書作成実績を持ち、特に資金調達やM&Aといった企業の重要な局面で、説得力のある計画書作りをサポートしています。専門家による客観的なレビューを受けることで、自分では気づけなかった表現の課題を発見し、計画書全体の質を大きく高めることが期待できます。
より専門的なサポートが必要な場合は、専門家の知見を借りることも検討してみましょう。
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累計1,180社以上を支援した実績を持つ私たちが、
投資家・金融機関に伝わる計画書づくりをサポートします。
ご相談は弊社代表の佐藤が直接承ります。
執筆者:佐藤 宏樹(BulkUp Group, CEO)
バルクアップグループ3社の経営を担う、バルクアップコンサルティング株式会社 代表取締役社長。京都大学MBA。2013年に日本公認会計士試験および米国公認会計士試験(USCPA)に合格。三菱UFJ銀行にて法人営業を経験した後、PwCの事業再生アドバイザリーチームにて不採算事業の再建・資金繰り改善支援に従事。その後、独立。現在は事業計画書作成支援・資金調達アドバイス・小規模M&AのFA・DD業務などを手掛け、財務・法務・ITを横断したハンズオン支援を提供している。25以上の金融機関と連携。
