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事業計画書代行でよくあるトラブル事例と回避策

事業計画書代行でよくあるトラブル事例と回避策

事業計画書代行でよくあるトラブル事例と回避策

『事業計画書の作成を専門家に依頼したのに、融資審査に落ちてしまった』 『修正をお願いしても返答がなく、提出期限を過ぎてしまった』 

こうした声は、事業計画書の代行サービスを利用した経営者から実際に聞こえてくる。代行サービスはうまく使えば強力な武器になるが、業者選びを誤ると時間とコストを失うだけでなく、融資機会そのものを逃しかねない。この記事では、代行依頼で起きがちなトラブルの具体例と、その回避策をわかりやすく解説する。 

事業計画書代行の位置づけを正しく理解する 

事業計画書の代行とは、経営者が提供した情報をもとに、専門家が金融機関向けの事業計画書を作成するサービスを指す。自分では書けない、あるいは書く時間がないという場合に活用されるが、「依頼すれば必ず融資に通る」わけではない。 

そもそも融資審査で評価されるのは、事業計画書の体裁だけでなく、その中身の説得力と整合性だ。事業計画書の基礎知識でも触れているとおり、金融機関が重視するのは返済可能性を裏付ける数値根拠と事業の実現可能性である。いくら書類の見た目を整えても、内容が伴わなければ審査は通らない。 

代行サービスを利用するなら、業者が「代わりに作る」だけでなく「中身の質を高める」ためのヒアリングや提案ができるかどうかを見極めることが重要になる。 

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代行でよくある4つのトラブル事例 

1. ヒアリングが不十分で内容が薄くなる 

最も多いトラブルが、ヒアリング不足による内容の空洞化だ。依頼者が提供した簡単な資料だけをもとに書かれた計画書は、事業の具体性が乏しく、審査担当者が抱く「この事業は本当に成立するのか」という疑問に答えられない。 

融資審査に落ちる事業計画書とは?7つのNG特徴と審査に通る改善策を解説でも指摘されているが、根拠のない売上予測や市場分析の欠如は審査落ちの典型的な原因になる。ヒアリングを省いて作成された計画書はこのリスクを高める。 

回避策として、契約前に「何回ヒアリングを実施するか」「どの担当者が行うか」を明確に確認することが有効だ。ヒアリング回数や担当者の専門性が明示されない業者は避けたほうがいい。 

2. 金融機関の審査基準を理解していない業者に依頼してしまう 

事業計画書の作成経験があっても、金融機関の審査実務を知らない業者は多い。書類の見た目は整っていても、金融機関が見ているポイントは?事業計画書で融資審査を突破するコツで解説されているような「審査官が何を見ているか」を理解せずに作られた計画書は、肝心な部分が抜け落ちていることがある。 

特に、財務計画のつじつまが合っていない、返済計画が楽観的すぎる、といった問題は審査官に即座に見抜かれる。 

回避策として、業者のバックグラウンドを確認することが重要だ。銀行出身者や公認会計士、中小企業診断士などが在籍しているか、実際の融資支援実績が具体的に示されているかを確認する。 

3. 修正対応が遅く、提出期限に間に合わない 

契約後のサポート体制が不十分な業者では、修正依頼への対応が遅延するケースが後を絶たない。日本政策金融公庫や銀行には申請のタイミングがあり、期限を逃すと次の審査機会まで数週間から数ヶ月待つことになる。 

回避策として、契約書に修正対応の回数と対応期間(たとえば「修正依頼から3営業日以内に対応」)を明記することが大切だ。契約書の条項が曖昧な業者は、後でトラブルになりやすい。 

4. 完成品が使い回しで個別性がない 

複数の依頼者に同じフォーマットを流用し、企業名と数字だけを差し替えた計画書を納品する業者も存在する。このような使い回しの計画書は、担当審査官に即座に見抜かれることがある。また、事業の独自性や経営者の強みが全く反映されないため、競合他社との差別化ができない。 

回避策として、過去の納品物のサンプルや、個別対応の具体的なプロセスを事前に確認する。「すべてオリジナルで作成します」と口頭で言うだけの業者には注意が必要だ。 

代行依頼でやりがちな失敗 

価格の安さだけで選ぶ 

格安の代行サービスを選んだ結果、ヒアリングが1回のみで内容が薄い計画書が届き、審査に通らなかったというケースは少なくない。事業計画書の代行費用の相場は目的や規模によって異なるが、過度に安い業者は対応の質を犠牲にしている可能性がある。事業計画書作成はコンサルに依頼すべき?費用相場とメリット・デメリットを徹底比較も参考にしながら、費用対効果で判断することが望ましい。 

丸投げして内容確認を怠る 

代行を依頼したからといって、完成品を確認しないまま金融機関に提出するのは危険だ。数字の誤りや事業内容の誤解が含まれていても、提出してしまえば取り返しがつかない。完成品は必ず自分で読み込み、実態との乖離がないかを確認することが必要だ。 

アフターサポートの有無を確認しない 

融資審査中に追加資料の提出を求められることは珍しくない。その際、代行業者が追加対応をしてくれるかどうかを事前に確認していない経営者は、途中で対応を打ち切られて困惑するケースがある。契約前にアフターサポートの範囲を書面で確認しておくことが重要だ。 

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代行サービスが向いている人・向いていない人 

代行サービスが向いているのは、次のような状況の経営者だ。 

  • 事業計画書の作成が初めてで、何をどう書けばいいか全くわからない 
  • 本業が繁忙で、計画書作成に時間を割けない 
  • 過去に自分で作成したが審査に落ち、専門家の視点を取り入れたい 
  • 融資金額が大きく、一発で審査を通したいプレッシャーがある 

一方、代行サービスが向いていないのは次のケースだ。 

  • 事業内容が専門的すぎて、業者がヒアリングだけでは理解しきれない分野 
  • 融資金額が小さく、代行費用が費用対効果に合わない 
  • 自分で事業の強みを整理・言語化したい意欲がある経営者 
  • 計画書を将来の経営指標としても使いたいため、作成プロセス自体を学びたい場合 

代行は「手段」であり、目的は融資の実現と事業の成長にある。目的に合わせて判断することが大切だ。 

まとめ 

事業計画書代行のトラブルを防ぐには、業者選びの段階で「ヒアリング体制」「専門家の在籍状況」「修正対応のルール」「個別対応の有無」「アフターサポートの範囲」を契約前にしっかり確認することが最大の回避策になる。 

【事業計画書】起業家が陥りがちな5つの落とし穴と改善策でも触れているように、計画書の質は最終的に融資の可否を左右する。代行を使うことで質を高めるためには、依頼者自身が業者を適切に選び、完成品を主体的に確認する姿勢が欠かせない。 

よくある質問 

Q. 事業計画書の代行費用の相場はどのくらいですか? 

A. 融資目的の事業計画書代行の場合、数万円から数十万円まで幅広い。小規模な日本政策金融公庫向けであれば10万〜20万円程度、大型融資やベンチャーキャピタル向けになると50万円以上になるケースもある。価格だけで選ばず、担当者の専門性や対応体制を比較することが重要だ。 

Q. 代行を依頼した場合でも、審査に落ちることはありますか? 

A. ある。代行はあくまで計画書の品質を高める手段であり、融資通過を保証するものではない。事業の実態や信用情報、借入状況なども審査に影響するため、計画書の出来だけで結果が決まるわけではない。ただし、質の高い計画書は審査通過の確率を高める。 

Q. 依頼した計画書が使い回しかどうかを見分ける方法はありますか? 

A. いくつかのチェックポイントがある。ヒアリングの量と深さ、計画書の中に自社の具体的なエピソードや数値が盛り込まれているか、業界特有の表現が反映されているかを確認するとよい。サンプルや過去事例を見せてもらい、どの程度個別対応しているかを事前に確認することも有効だ。 

バルクアップコンサルティング株式会社は、年間260社の事業計画書作成実績を持つ専門家集団だ。代表の佐藤宏樹氏は三菱東京UFJ銀行出身の公認会計士・MBA取得者であり、同社には公認会計士・税理士・弁護士・MBAホルダーなど23名の専門家が在籍している。金融機関の審査実務を熟知した視点から、ヒアリングを重ねて個社の実態に即した計画書を作成することが同社の強みだ。ISMS/ISO27001認証も取得しており、情報セキュリティ面でも安心して依頼できる環境が整っている。 

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文章表現に不安なら、専門家の視点を取り入れる選択肢も

ここまで解説してきたように、事業計画書の文章表現には多くのコツがあります。しかし、自社の事業に没頭するあまり、客観的な視点を保つのが難しいと感じる経営者も少なくありません。社内用語を無意識に使ってしまったり、当たり前だと思っている前提が、第三者には伝わらなかったりすることはよくあることです。

そのような場合は、外部の専門家の視点を取り入れるのも有効な手段です。事業計画書作成の支援を行うコンサルティング会社などは、数多くの計画書を見てきた経験から、金融機関や投資家がどこに注目し、どのような表現を評価するのかを熟知しています。

例えば、バルクアップコンサルティング株式会社は、財務とビジネスの視点から経営者を支援するコンサルティングファームです。同社は年間260社もの事業計画書作成実績を持ち、特に資金調達やM&Aといった企業の重要な局面で、説得力のある計画書作りをサポートしています。専門家による客観的なレビューを受けることで、自分では気づけなかった表現の課題を発見し、計画書全体の質を大きく高めることが期待できます。

より専門的なサポートが必要な場合は、専門家の知見を借りることも検討してみましょう。

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執筆者:佐藤 宏樹(BulkUp Group, CEO)

バルクアップグループ3社の経営を担う、バルクアップコンサルティング株式会社 代表取締役社長。京都大学MBA。2013年に日本公認会計士試験および米国公認会計士試験(USCPA)に合格。三菱UFJ銀行にて法人営業を経験した後、PwCの事業再生アドバイザリーチームにて不採算事業の再建・資金繰り改善支援に従事。その後、独立。現在は事業計画書作成支援・資金調達アドバイス・小規模M&AのFA・DD業務などを手掛け、財務・法務・ITを横断したハンズオン支援を提供している。25以上の金融機関と連携。

この記事の著者

AUTHOR
佐藤 宏樹
ACADEMIC
京都大学経営管理大学院 MBA
英国ノッティンガム大学ビジネススクール 客員実務家(兼任・2026〜)

佐藤 宏樹

代表取締役社長 / BulkUp Group, Group CEO
2007三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)法人部門 入行。
2013公認会計士(日本)及び米国公認会計士 試験合格。
2014PwC(DEALS部門)入社。財務DD・ビジネスDD・銀行交渉等を経験。
2017バルクアップコンサルティング株式会社 設立。
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