この記事はこんな方におすすめ
- 銀行融資・公庫融資の事業計画書テンプレートをすぐに入手し、自社用に書き起こしたい経営者・個人事業主
- 融資面談で言ってはいけないNGワードと、審査落ちの典型事例を事前に把握しておきたい方
- 自社で書くか、税理士・代行会社に依頼するかの判断基準を比較検討している創業期・追加融資希望の事業者
銀行融資の事業計画書テンプレートはどこで入手できるか|公庫・銀行・民間別の比較
銀行融資の事業計画書テンプレートは、申請先によって配布元と推奨様式が異なります。まずは公式テンプレートを使うのが原則です。独自フォーマットの上乗せは、公式様式を埋めた後の補強資料として活用するのが実務的です。
| 申請先 | 公式テンプレートの有無 | 推奨様式 |
|---|---|---|
| 日本政策金融公庫 | あり(創業計画書・企業概要書) | 公式PDF/Excelを使用 |
| メガバンク・地銀(プロパー融資) | なし(自由フォーマットが多い) | 自社作成のWord/PDF |
| 信用保証協会・制度融資 | あり(自治体・保証協会の所定様式) | 所定様式+補足資料 |
| 民間テンプレ(Excel/Word/PDF無料) | 多数あり | 公式の補強用として使用 |
日本政策金融公庫の創業計画書テンプレート(公式DLリンク案内)
日本政策金融公庫の公式サイトから、創業計画書と企業概要書の様式が無料でダウンロードできます。創業前後の融資申請ではこの様式の提出が必須です。
銀行融資 事業計画書 例|銀行指定様式がない場合の対処
メガバンクや地銀のプロパー融資では、指定様式がないケースが大半です。この場合は公庫の創業計画書を土台にしつつ、A4で5〜10枚程度のWord資料に組み直すと読みやすくなります。自社の作り込みに不安があれば、事業計画書の代行を依頼する選択肢もあります。
信用保証協会・制度融資で求められる様式
信用保証協会の保証付き融資や、自治体の制度融資では所定様式の提出が求められます。書式自体は簡素な場合が多いため、別途A4数枚で詳細な事業計画書を添付するのが採択率を高める実務上のコツです。
銀行融資 事業計画書テンプレートに必ず盛り込む8項目と書き方
テンプレートを埋めるだけでは融資は通りません。銀行員が何を見ているかを意識しながら、各項目に数値根拠と強みを織り込むことが重要です。
| 項目 | 銀行員の評価ポイント | 記入のコツ |
|---|---|---|
| 1. 事業概要 | 何で稼ぐかが一文で伝わるか | 業種・商材・顧客を簡潔に |
| 2. 経営者略歴 | 業界経験と実績 | 在籍年数・役職・売上実績を数値で |
| 3. 取扱商品・サービス | 単価と粗利率 | 主力3商材を表形式で |
| 4. 取引先・仕入先 | 売上の安定性 | 内示・契約書の有無を明記 |
| 5. 従業員 | 体制の妥当性 | 正社員・パート別の人数 |
| 6. 借入状況 | 既存借入の返済余力 | 残高・月返済額・遅延履歴の有無 |
| 7. 必要資金と調達方法 | 自己資金比率と使途の整合 | 設備・運転を分けて記入 |
| 8. 収支計画 | 売上根拠と返済原資 | 3年分・月次で作成 |
創業動機・経営者略歴の書き方(数値と実績で裏付ける)
「以前から独立を考えていた」という抽象的な動機は弱い記述です。前職での売上実績・担当顧客数・退職時の役職を数値で書き、独立後にどの顧客や仕入先を引き継げるかまで明示します。
必要資金と調達方法の整合チェック
必要資金の合計と、自己資金+融資希望額の合計は1円単位で一致させます。設備資金と運転資金は分けて記入し、見積書・契約書の原本を別添するのが実務上のルールです。
収支計画は3年・売上根拠は単価×数量で示す
収支計画は最低3年分、可能であれば月次で作成します。売上は「単価×数量×稼働率」の式で根拠化し、楽観・標準・悲観の3シナリオを用意できると面談での説得力が一段上がります。
審査に落ちる事業計画書の典型7パターン|銀行融資 NG事例
実務で頻繁に見かける審査落ち事例を7つに整理しました。提出前の自己診断にお使いください。
- パターン1:売上根拠が「希望的観測」のみ。改善策=単価×数量で式に分解する
- パターン2:自己資金が必要資金の1割未満。改善策=親族からの贈与・出資で補強する
- パターン3:既存借入が年商を超える。改善策=既存借入のリスケ・一本化を先行する
- パターン4:経営者の業界経験が浅い。改善策=顧問・共同経営者・社外CFOの起用で補う
- パターン5:資金使途と必要金額の合計が不一致。改善策=見積書ベースで再計算する
- パターン6:楽観シナリオしかない。改善策=悲観シナリオでも返済可能と示す
- パターン7:既存借入の返済遅延履歴あり。改善策=完済証明・正常化の経緯を補足する
売上根拠が「希望的観測」になっているケース
「業界平均で○○円」「同業他社が○○円」という比較だけで売上を組むのは典型的なNGです。自社の顧客リスト・商談中の案件・既存契約からの積み上げで根拠を示します。
資金使途と必要金額が一致していないケース
設備投資の合計と見積書の金額がずれている、運転資金の根拠が「6か月分」となっているのに月次収支と整合しない、といったケースが頻発します。提出前に必ず計算を合わせます。
返済計画が手取りを超えているケース
月次の手取り利益を超える返済額は審査で必ず指摘されます。返済原資=税引後利益+減価償却費で再計算し、余裕度(DSCR)が1.2倍以上になる計画に修正します。
上記7パターンに当てはまる箇所がある場合は、提出前に事業計画書代行に相談し、第三者視点での修正を受けることが採択率向上の近道です。
融資面談NGワード10選|銀行員が懸念する発言とは
面談での何気ない一言が、審査担当者の評価を一気に下げることがあります。よくあるNGワードと、代わりに伝えるべき表現を対比しました。
| NGワード | 銀行員の懸念 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| とりあえず借りたい | 資金使途が曖昧 | ○○の設備投資で月商を△円増やすため |
| 他行で断られた | 信用情報を疑われる | 御行を第一希望で相談しています |
| 税金は払っていない | 公的債務の延滞は致命的 | 納税は完了しています |
| 自己資金はあまりない | 経営者の本気度を疑われる | 自己資金○○円を準備しました |
| 家族に内緒で借りたい | 連帯保証・返済原資への不安 | 家族の同意を得ています |
| なんとなく事業を始めた | 計画性の欠如 | ○年の業界経験を活かして起業しました |
| 売上の根拠は感覚 | 計画の信頼性ゼロ | 顧客リスト・契約書で根拠化しています |
| 返済はいずれ何とかなる | 返済意思を疑われる | 月△円の返済原資を計画書で示せます |
| 補助金が出れば返せる | 返済原資の不確実性 | 補助金は事業強化に活用します |
| 借りたお金で生活費を | 資金使途違反 | 役員報酬は別途確保しています |
資金使途を曖昧にするNGワード
「運転資金として」「念のため」という表現は資金使途違反のリスクを連想させます。「広告費に○○円」「人件費3か月分○○円」と具体額で説明します。
他行・税務・家計に関するNGワード
他行で断られた経緯、納税・社会保険の延滞、家族との不和は最大級の警戒材料です。事実を隠す必要はありませんが、面談ではポジティブな現状と改善経緯を伝える設計が必要です。
面談で聞かれる定番質問と模範回答の方向性
創業動機・自己資金の出所・売上根拠・返済原資・他行借入の有無・家族の理解、この6点は定番質問です。すべて事業計画書と整合した回答を準備しておきます。
事業計画書を自分で書くか、税理士・代行に依頼するかの判断基準
事業計画書の作成は、自社作成・顧問税理士・融資コンサル・代行サービスの4択があります。費用とスピード、採択率、学習効果の4軸で比較しました。
| 依頼先 | 費用相場 | 納期 | 採択率 | 学習効果 |
|---|---|---|---|---|
| 自社作成 | 0円 | 1〜2か月 | 経営者次第 | 高い |
| 顧問税理士 | 5〜20万円 | 2〜4週間 | 中(事務所差大) | 中 |
| 融資コンサル | 15〜30万円 | 2〜3週間 | 高 | 中 |
| 事業計画書代行 | 20〜50万円 | 2〜4週間 | 高 | 中(要打合せ参加) |
税理士に頼むメリットと限界(融資特化ではない)
顧問税理士は決算と税務のプロですが、銀行折衝の経験は事務所により差があります。融資特化の支援を期待するなら、銀行融資・事業計画書代行の実績がある専門事業者を選ぶことが採択確度を高めます。
事業計画書 代行を依頼すべき3つのケース
以下のいずれかに該当する場合は、事業計画書を依頼する判断が合理的です。
- 追加融資・大型融資(3,000万円超)を申請する
- 補助金と融資を併用する複合スキームを組む
- 既存借入のリスケ・正常化を含む再建計画を立てる
費用相場と納期の目安
事業計画書代行の費用相場は20〜50万円、納期は2〜4週間が一般的です。融資額に対する成功報酬型を採用している事業者もあります。詳細は創業期に事業計画書代行を依頼する判断基準の解説記事も参考になります。
バルクアップコンサルティングの事業計画書代行サービス
バルクアップコンサルティング株式会社は、公認会計士・米国公認会計士・京都大学MBA保有の代表が監修する事業計画書代行サービスを提供しています。
公認会計士監修で銀行員視点に立った事業計画書を作成
数値根拠・返済余力(DSCR)・自己資金比率の妥当性を、銀行員の審査基準に合わせて構築します。公庫・信用保証協会の制度融資・メガバンクのプロパー融資のすべてに対応してきた実績があります。
面談想定問答・NGワード対策まで支援
書類作成だけでなく、融資面談の同席・想定問答集の作成・NGワード対策まで一気通貫で支援します。事業計画書代行と面談支援をセットで依頼することで、採択確度を一段引き上げられます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 銀行融資の事業計画書テンプレートは銀行から提供されますか?
日本政策金融公庫は公式テンプレートを公開していますが、メガバンクや地銀は指定様式がない場合が多く、自由フォーマットでの提出となります。実務では公庫テンプレを土台に自社用にカスタマイズし、補足資料を別添する形が一般的です。
Q2. 事業計画書で公庫から融資される金額の上限はいくらですか?
新創業融資制度は上限3,000万円(うち運転資金1,500万円)です。実際は自己資金額・事業計画の精度・経営者経験により減額されるケースが多く、平均融資額は500〜800万円程度といわれます。事業計画書の精度が融資額に直結します。
Q3. 事業計画書は手書きでも融資審査に通りますか?
手書きでも受理はされますが、数値修正・面談時の差替え・銀行内部での回覧を考えるとExcel/Word作成が一般的です。読みやすさが審査担当者の心証に影響するため、特別な事情がなければデータ作成を推奨します。
Q4. 融資面談ではどんな質問をされますか?
創業動機・自己資金の出所・売上根拠・返済原資・他行借入の有無・家族の理解、この6点が定番です。事業計画書代行を活用する場合は、想定問答の作成までセットで依頼すると面談本番でも落ち着いて対応できます。
Q5. 税理士に事業計画書を依頼すれば融資は通りますか?
税理士は決算・税務のプロですが、融資特化ではないため銀行折衝経験は事務所により差があります。融資採択率を重視するなら、銀行融資と事業計画書代行の実績がある専門事業者を比較検討することを推奨します。
まとめ|銀行融資 事業計画書テンプレートは出発点、勝負は中身
銀行融資の事業計画書テンプレートは、公庫の公式様式を起点に、申請先に合わせて作り込むのが鉄則です。ただしテンプレートはあくまで型であり、銀行員を納得させるのは数値根拠・経営者の熱意・面談での一貫性です。
審査落ちの典型7パターンや面談NGワードに該当しないかを、提出前に必ず自己診断してください。自社作成で迷ったら、事業計画書の代行を依頼することで第三者視点の補強が得られ、採択確度を高められます。追加融資や大型融資、補助金併用案件はとくに専門家活用の効果が大きい領域です。
文章表現に不安なら、専門家の視点を取り入れる選択肢も
ここまで解説してきたように、事業計画書の文章表現には多くのコツがあります。しかし、自社の事業に没頭するあまり、客観的な視点を保つのが難しいと感じる経営者も少なくありません。社内用語を無意識に使ってしまったり、当たり前だと思っている前提が、第三者には伝わらなかったりすることはよくあることです。
そのような場合は、外部の専門家の視点を取り入れるのも有効な手段です。事業計画書作成の支援を行うコンサルティング会社などは、数多くの計画書を見てきた経験から、金融機関や投資家がどこに注目し、どのような表現を評価するのかを熟知しています。
例えば、バルクアップコンサルティング株式会社は、財務とビジネスの視点から経営者を支援するコンサルティングファームです。同社は年間260社もの事業計画書作成実績を持ち、特に資金調達やM&Aといった企業の重要な局面で、説得力のある計画書作りをサポートしています。専門家による客観的なレビューを受けることで、自分では気づけなかった表現の課題を発見し、計画書全体の質を大きく高めることが期待できます。
より専門的なサポートが必要な場合は、専門家の知見を借りることも検討してみましょう。
